バックオフィス外注で、どれくらいコストを削減できるのか
年収600万円の社内採用と月額15万円の外部バックオフィスを例に、日本法人のコスト構造を比較します。
小規模・成長中の日本法人では、「外注費はいくらか」だけで比較すると判断を誤りやすくなります。
本当に比べるべきなのは、同じ運用機能を社内で持つといくらかかるかです。
1人採用する実コスト
例として、年収600万円のバックオフィス人材を採用するとします。
JETROは、日本の会社負担の労働・社会保険料を年間賃金の約15%と案内しています。これを加えると、直接的な雇用コストは約690万円。採用手数料、賞与、PC・ソフト、オフィス、教育、休暇時の代替要員などは含みません。
月額では約57.5万円です。
月額15万円の外部運用と比較すると
仮に必要な業務範囲を月額15万円で外部委託できる場合:
- 年収:600万円
- 会社負担の社会保険等(約15%):90万円
- 社内雇用の直接コスト:約690万円/年
- 外部サービス:180万円/年
- 差額:約510万円/年
この例では、給与+会社負担分だけで比べても約74%低い計算です。
ただし、これはあくまでモデルケースであり、全社に74%の削減を約束するものではありません。取引量、従業員数、言語、本社報告、委託範囲によって変わります。
金額以外の差
社内1名で経理、給与、人事、支払、本社報告、専門家連携をすべて同じ水準で担うのは難しい場合があります。
外部運用なら、AIによる実行、専門家レビュー、必要に応じた提携有資格者との連携を組み合わせやすくなります。Robert Halfの2026年日本給与ガイドでも、バイリンガルの中堅経理・財務人材の不足が採用上の課題として挙げられています。
小規模な日本法人では、最初から固定費を増やすより、必要な範囲だけ外部化し、規模が大きくなったら社内責任者+外部実行のハイブリッドに移行する方法も合理的です。
参考: JETRO「日本での拠点設立方法」、Robert Half Japan「2026 Salary Guide – Finance and Accounting」
よくある質問
- 外注すれば必ず74%削減できますか?
- いいえ。74%は年収600万円、会社負担約15%、外部費用月15万円という前提の試算です。実際の差額は業務範囲によって変わります。
- いつ社内採用に切り替えるべきですか?
- 業務量が恒常的に大きく、社内特有の判断が多く、フルタイム人材を十分活用できる段階になると社内採用のメリットが高まります。